安堂家秘伝レシピで、「カラキモ」(肺臓)実食レポート

牛の肺、この迫力を見よ!

「カラキモ(空臓)」とは牛の肺臓のことです。
文字通り、中に空気が入っていることからその名が付いたようです。
他の地域では、「フワ」と呼ぶこともあります。これは触った感じがふわふわしていることが由来。
「カラハイ(空肺)」と呼ぶ地域もあります。

さて、安堂畜産の加工場から預かってきた「カラキモ」の迫力には、まず驚きました。
まな板からはみ出るほどの大きさ、背景のシンクと比べれば、一目瞭然です。これをこれから料理するのか…と思うと、不安でいっぱいになりました。

安堂家秘伝のレシピ!

この不安を解消してくれたのが、安堂家秘伝のレシピです。
「カラキモ」はお肉を扱う商売の家では、普段の食卓に上がる家庭料理の一つ。各家によってその料理法や味も違うとのこと。
今回は特別に!安堂光明会長のお母さまからレシピを預かり、再現しました。これはまさしく、安堂会長にとっての「お袋の味」なのです。

—————————–安堂家の「カラキモの甘辛煮」レシピ—————————–
①大きめに切って、一時間くらい下茹でをする

②一口サイズに切って【調理料】を入れて30分くらい煮る

【調味料】カラキモ1kgに対して
醤油…1合  砂糖…醤油より少し多め 
油…100cc  コンソメ…1つ  カツオ出し…少し
ハイミー…大さじ1  鷹の爪…大1

いざ、実食!

実は記者は地元高森の人間なので、料理しながら思い出しました。
これは、子どもの頃、よく母がスーパーで買ってきてくれた惣菜です。
臭みは全くありません。昔は肉の処理過程で胃の内容物が肺に逆流することがあって、匂いが付くことが多かったそうですが、現在は食道を縛って逆流を抑えて処理しているとのことです。

いざ、口に入れると、懐かしい味わいがよみがえりました。噛めば柔らかな食感で、甘辛のなかにトウガラシがピリっとします。
子どもの時はご飯の友でしたが、大人になれば、これは絶好のビールの友!
家に持ち帰って、ビールと共に美味しくいただいたのでした。