安堂畜産は子ども食堂「にこにこ」に無償でお肉を提供しています。

令和5年7月22日(土)
周東総合支所のとある一室から、活気ある声と良い匂いが漂ってきました。
子ども食堂「にこにこ」
食材の寄付一覧を見ると、そこには「安堂畜産」の文字がありました。


調理室へ向かうと、ボランティアの方々がテキパキと料理を作っていました。
皮むきをする人、食材を切る人、鍋をかき混ぜる人。皆さん慣れた手つきで、どんどん準備が進んでいきます。

炒め物をしている大きな鍋を覗いてみると、野菜とお肉がたくさん!


この牛肉、実は安堂畜産が無償で提供しています。
見るからにたくさんのお肉ですが、それもそのはず。総量なんと3kg。
g(グラム)単位でしか考えたことのない私には、想像もつきませんでした。

一体いつからお肉の提供を始めたのか、気になって尋ねてみると、子ども食堂が始まった当初からだと話してくれました。
 

子ども食堂「にこにこ」は、コロナ禍の令和4年4月に始まりました。
そのきっかけは、周東で主任児童員を務めていた河林由貴子さんです。
子ども達のために活動したいと思いつつも、実際に接する機会は少なく、何かできないかと考えていました。

そんな時、近くの玖珂町で「子ども食堂」が始まったという話を耳にしました。
「子ども食堂」とは、子どもやその保護者に、無料または安価で、栄養ある食事を提供する活動のことです。
「これだ!やってみよう!」と彼女は動き始めました。

しかし、当時はコロナウイルス流行の真っ最中。思うように動けない中、資材集めに人集め、その他手続きに加え、食材を提供してくれる人も探さなくてはなりません。
苦戦を強いられながらも、周囲の助けを借りて少しずつ進めていったと話します。

主任児童員として学校へ行くことが多かった河林さん。
ちょうどその頃PTA会長だった安堂卓也さん(安堂畜産社長)とは、度々、学校で会っていました。その際に、子ども食堂の話をしたところ「安堂の牛肉を提供しようか」と声がかかったのだそう。
それ以降、安堂畜産がお肉の提供をしています。
 

話を聞いていると、ふと、馴染み深い良い匂いがしてきました。
子ども達がやって来る時間も近づき、料理の工程も終盤です。その匂いの正体は、今日のメインディッシュでした。

今日の献立がこちらです。

・カレーライス
・とうもろこしの蒸し焼き
・フルーツポンチ
・福神漬け
・紫キャベツの和え物

柔らかそうな牛肉がたくさん入ったビーフカレー。
見ているだけでお腹が空いてきます。


開始時間になると、子ども達が集まり始めました。
「カレーだ!」「やったー!」という賑やかな声が響き、席がどんどん埋まっていきます。

実は、この日が子ども食堂「にこにこ」にとって初めての会食での提供。
コロナ禍に始まったため、これまではお弁当でしたが、収束してきた今回、ようやく実現しました。河林さんを始め、ボランティアの方々も念願が叶い、嬉しそうです。


美味しい料理を食べる子ども達、それを見つめるボランティアの方々、皆さんとても良い笑顔です。
子ども食堂「にこにこ」
その名の通り、笑顔あふれる素敵な食堂でした。

この笑顔のために、今後も安堂畜産はお肉の提供を続けていきます。
皆さんもぜひ、訪れてみてください。

 

子ども食堂「にこにこ」
【場所】岩国市役所 周東総合支所
【日時】毎月第4土曜日11:30~
【料金】中学生以下:無料
    高校生以上:300円